カーボンプライシングとGX-ETSとは?
カーボンプライシングとは?
CO₂排出に“価格”をつけ、排出者の行動を変える政策手法です。
目的は排出にコストを発生させることで、企業や個人に脱炭素行動のインセンティブを与えること。
日本で既に導入されているものとしては地球温暖化対策税があり、化石燃料の使用による1トン当たりのCO2排出に対して289円という少額の課税がなされている。
しかし、日本のカーボンプライシングは今まさに転換期にあり、2026年4月1日から導入されるGX-ETS制度、2028年度から導入予定の化石燃料賦課金制度の2つにより大きく変わろうとしています。
さらに長期的には炭素価格の上昇などにより、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて2030年以降も動きが加速していくことが見込まれます。まずは足元運用が開始するGX-ETS制度につき見ていきましょう。
GX-ETS制度とは?
<対象企業>
年間10万トン以上のCO₂を直接排出する事業者(推定300~400社)が対象。
<義務化の内容>
- 国は対象企業に排出枠を割り振り、対象企業は毎年の排出量報告・第三者による認証を受ける義務を負う。
- 排出枠内に収まらなかった企業は枠に対し余裕のある企業との間で排出枠の売買を行う。
(排出枠の超過分はJクレジットをはじめとした環境証書でもオフセット可能。
つまりこの制度の中で排出量枠に対し値段が付く。
<企業にもたらす影響>
義務化の対象企業はScope1(燃料使用)、Scope2(電力使用)、のみならずScope3(サプライチェーン排出)についても報告が義務付けられる。
そのためサプライチェーンに入る全ての企業に対象企業から以下の提出求められることとなる。
- 年間のGHG排出(Scope1、2)
- 製品別の排出原単位(LCAデータ)の提出
- 削減計画の提出
- エネルギー使用量の報告
つまり上記の対応はサプライチェーン企業の今後の対象企業との取引に関わってくる問題となり得る。

